てやんでえカメルーン〜青年海外協力隊の滞在記〜

青年海外協力隊2018年度3次隊。カメルーン派遣。コミュニティ開発。Les rapports du Cameroun.

油断

 

 

青年海外協力隊として、2年間日本を離れて生活させてもらう機会を得ました。

 


せっかくなので日本ではあまりできないことを沢山やりたいなと思い、任地に来てからはとりあえず血迷ってヒゲを育てています。

 


そして現在はヒゲの毛並みを整えられるくらいには伸びました。人生最長記録です。

 


ヒゲが伸びると今までにない感覚で、口にヒゲが入ったり、あ…鼻毛出てるかも…と思ったら実はやや上向きのヒゲが鼻に当たっているだけだったりと、とても新鮮でした。ヒゲって色んな方向に向かって伸びるんですね。

 

 

 

話は変わりますが、以前にも書いたとおり我が家は長屋形式であり、大抵の住民は日中は家の前の長椅子に座っていたり、子供たちは外を走り回っていたりするので、

自分が帰宅する際は誰かしらの住民と高確率で顔を合わせます。

 

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↑家の前の様子。この長屋の右端が自室で左端にキッチン部屋があります。この写真の長椅子や屋根付きのスペースで住民たちはのんびりしたり家事をしています。そして残りのスペースは全て子供たちの遊び場に。

 


そして自分が何か買ってきたものがあると大抵「何買ったか見せて。私にもちょうだい。」の2コンボが炸裂し、あげなかったら容赦無くケチの烙印を押されます。

 

 

 

しかも割と根に持たれ、「あんたのことは家族だと思ってるのにいつも物をくれないよね。なんて薄情なやつなの。」といった旨の恨み節を事あるごとに聞くことになります。家族の絆は常に崩壊の危機に晒されています。

 

 

 


そんなわけで、当初は買ったものをリュックの中に入れることで気づかれないようにしていましたが、今はリュックの膨らみだけで買い物したことを見抜かれます。なんということでしょう。

 


なので、できるだけ買い物から帰ってきたことに気づかれないように、素早く静かに部屋に戻ることが常に要求されます。

 


家に帰るたび、警戒しながら住民の目を盗み部屋に入る。メタルギアをしてる感覚です。

 

 

 

話は戻りますが、そんなこんなでこれからどれくらいまでヒゲを伸ばせるかなーと思っていた、ある日のこと。

 


外出終わりにお店でパンを買い、例の2コンボを避けるため、食べ終えてから家に帰ってきました。

 


ところが家に帰るやいなや、隣人から「何食べたの?なんで私の分はないの?」と怒涛の攻勢があり、なぜか買い食いしたことがバレていました。

 


食べてるところを誰かに見られたのかなとか、匂いでわかったのかなとか色々と瞬時に頭を駆け巡りましたが、単にヒゲにパンのカスがついていたようです。

 


ヒゲは剃ることにしました。