てやんでえカメルーン〜青年海外協力隊の滞在記〜

青年海外協力隊2018年度3次隊。カメルーン派遣。コミュニティ開発。Les rapports du Cameroun.

カメルーーン語

 

 

カメルーン公用語はフランス語と英語です。

 


フランス語を話す仏語圏と英語を話す英語圏はエリアが分かれており、

10の州があるカメルーンの中で、北西州・南西州という一番左端側に位置する2州以外は全て仏語圏となっています。

 

 

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↑黄色のエリアが英語圏

(出典:https://www.kasumigasekikai.or.jp/2017-10-11-1/)

 

 

なぜ2つの言語エリアがあるのかというと、植民統治時代の名残であり

フランスが統治していたエリアは仏語圏、イギリスが統治していたエリアは英語圏となっているわけです。

 


地図からも見てわかる通り英語圏はマイノリティなのですが、多数派である仏語圏出身の歴代大統領の下(歴代といっても1960-1982年の初代、1982年から現在に至るまで現職の大統領の二人しかいませんが)、

政府は仏語圏の人々が優位となる政策を繰り返すなど、英語圏の人々に対する冷遇が続いており、

そのような経緯から現在は英語圏の独立・抗議運動が活発化し、英語圏では治安部隊との衝突などで死傷者が出るような痛ましい事件も度々報道されています。

 

 

とはいえ、英語圏出身の人が仏語圏に移住して生活していることは結構一般的なようで、

知り合いに「どこ出身?」と聞いたら英語圏出身者だったというケースは結構ザラにあります。

(上記の治安問題や仕事を求めて移住したという理由が多い気がします)

 


少なくとも日常レベルに於いては、仏語圏・英語圏の出身者同士の間には敵対意識は感じられず、

ごく普通に一個人同士としてコミュニケーションをとっています。(あくまで自分の体感の話ですが)

 


また、カメルーンでは学校教育でフランス語、英語、各地域の現地語の3言語を教えていることなどもあり

仏語圏であっても英語の通用度は高いです。

(「こいつフランス語通じねえな」と思われたら英語に切り替えられることもあります。悔しい…)

 


そんな場所なので、カメルーンではフランス語と英語が入り混じった、

いわゆるピジン語と言われるようなものも存在しています。

 


その他にも、フランス語だけとってもカメルーン独特の言い回し等が存在し、

我々カメルーン隊員の間ではそれらをカメ語と通称しています。

 


以下例文。

 


・どうする?

 仏語:On fait quoi ?

 カメ語:On do quoi ?

 (仏語のfaitは英語のdoに相当)

 


・病院に行きます。

 仏語:Je vais à l’hopital.

 カメ語:Je go à l’hopital.

 (仏語のvaisは英語のgoに相当)

 


といった具合。

 


半ばトゥギャザーしようぜ的なノリで英単語を織り交ぜているため、

我々日本人的には「ルー大柴が沢山いる」と解釈するのが分かりやすい気がします。

 


つまりピジン語とはルー語でした。

 


ただ、カメルーン人はフランス語だけを喋るときはフランス語、英語を喋るときは英語、と場面に応じて使い分けているようで、

カメルーン語を使うときは親しいカメルーン人同士で話す時のくだけた話し方といった趣らしいです。

 


実はちゃんと空気を読んで使いどころを弁えている。ルー大柴と一緒ですね。たぶん。

 


なので自分がカメルーン語を喋ると、「おぉ!カメルーン語だ!わかってんじゃん!最高じゃん!いいやつだな!天才だな!」

と、流石にこんなには褒めちぎりませんが、とても喜んでくれます。

 


つまりこういうことでしょうか。

 


「親しき仲にはルー語あり。」

 


お後がよろしいようで。