てやんでえカメルーン〜青年海外協力隊の滞在記〜

青年海外協力隊2018年度3次隊。カメルーン派遣。コミュニティ開発。Les rapports du Cameroun.

協力隊員の家はこんな感じ

カメルーン/マイホーム情報】

 

 

■立地:レキエ県バチェンガ

 


カメルーンの首都ヤウンデから1時間程と好立地にも関わらず、とても自然が豊かで広々とした町。

 


・都会の喧騒を離れ、自然に囲まれた穏やかな日々を過ごせます。

 


・バチェンガの中心街は360度ぐるっと一周回って見渡すだけで瞬時に全貌を把握できる、初心者にも優しいコンパクトシティ

 


・中心街にあるレストランでは魚の他、猿肉ヤマアラシのお肉が食べられる。猿肉は獣臭と鉄分を感じる野趣あふれるお味。ヤマアラシは不明。

 

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↑猿肉。プランタンを添えて。これは前腕から肘にかけての部位らしい。いわば猿の手羽先。

 


・中心街以外には村が点在しており、カカオパーム椰子プランタン(主食として食べる、いい感じに甘くないバナナ)などを育てている。

 

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↑こちらは乾燥させたカカオ。いわゆるカカオ豆。カメルーンではカカオ豆の状態で輸出することが多いらしい。(とはいえカメルーン国内でもCHOCOCAMという企業がチョコを作っており、国内で広く流通している模様。)

 

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↑手前は普通のバナナ。収穫時は一かたまりでこれだけの量があります。かなり重いです。

そして(見えにくいですが)奥側の段差の下にあるのがプランタン。見た目はほぼ一緒ですがプランタンの方が皮も食感も硬くもっさりしてます。そして基本的にバナナより大きい。

 


・ポリタンク一杯に入っている、パーム椰子を発酵させて作るマタンゴというお酒を村の住民とシェアするのも楽しいかもしれない。自家製のため、日々安定しない味の違いを楽しむのもまた一興。

 

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↑この中に入っているのがマタンゴ。微炭酸。日本円にしてコップ一杯で20円程度と格安のため、カメ人に人気。1つのタンクを囲みながらみんなでだらだら飲むのがカメ流。甘い香りに釣られアリやコバエやハチがよく入り込むので手で摘まみ出しながら飲みます。

 

 

・道路が綺麗。道路は綺麗。

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↑こんな感じ。この道はカメルーンの北部まで繋がる幹線道路のため綺麗に整備されている模様。ちなみにJICAはこの北部まで繋がる道のうちの一部の道路整備プロジェクトに有償資金協力しています。

 

 

 

■間取り:5畳(たぶん)1ルーム ×2部屋

 


・コンクリートブロック製の長屋のうちの2部屋。1部屋はキッチン用。

 

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・外壁のコンクリートブロックの隙間からセメントがぶにゅっと出ているような手作り感に溢れ温かみのある味わい深い外観。

 

 

・入口の扉はテーブルよりも薄く、緊急時には蹴破って外に出ることもできそうな安心構造。

 

 

・部屋は全面コンクリート打ちっ放しの内装に窓が一つある、無駄がなく洗練されたシャープなデザイン。設計コンセプトはおそらく独房。

 

 

・屋根はトタンが乗っかっているだけのシンプルなデザインのため、雨季には雨音を楽しめる。屋根裏が存在しないため、屋根裏をネズミが走り回るなどといった心配は不要に。

 

 

・水道はないため、井戸から水を汲み上げ、風呂・食器洗い・下水排水などを行う。家の近くには2つの井戸があり、1つはロープでバケツを下ろして汲み上げるタイプで水質は良くなさそう。もう1つは有料管理されている井戸(ひと月200FCA)でポンプで汲み上げるタイプ。こちらの水質は割と良いとの情報。

 

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↑こちらがポンプ式の井戸。無秩序に汲み散らかされることがないよう普段は鍵を掛けており、1日1回決められた時間にのみ開けられ給水することが可能。

 

 

・屋外にあるブロック塀で囲われているスペースは共用トイレ。そこの地面に掘られている穴にめがけて発射するスタイル。便器は当然ないため、色々なコントロール力が試される。穴の容量は有限のため、埋まると新たな穴を掘る仕組みの模様。屋根はなく青空直結の開放的な造り。設計コンセプトはおそらく古代ローマの遺跡。行水もここで行うらしいため、バスルームとも言える。

 

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↑これが共同トイレもといバスルーム。2枚目の写真の木の板の下に穴が隠されている。

 

 

そんな素敵な我が家です。
いつでも歓迎しますので皆様ぜひお越しくださいませ。

カメルーンのタクシー事情

▪️タクシーについて


カメルーンでは都市間の移動等はバスを使用しますが、市内間の徒歩以外の移動は基本的にタクシーとなります。

 

このタクシーの仕組みが日本と違っていてなかなか面白いです。

 


▪️呼び止め方


タクシーに乗る際、日本では手はパーの状態で手を上げて意思表示しますが、こちらでは手は上げることはなく、人差し指を斜め下に指差して呼び止めるのがカメルーン流。(毎回これを見るたびウェストサイドストーリーの指パッチンのシーンを思い出します。)

 


▪️乗り方


そして料金メーターはないので、乗る前にドライバーに①行き先(ピンポイントな名称を言っても伝わらないことも多々あり、その場合は地区や道路の名前を告げる。)②乗車人数③支払うつもりの金額を告げ、了承を得たら乗車します。

乗車後の行き先変更等はドライバーと都度交渉で。

なお、最初に金額を告げた時点でドライバーの希望金額を下回っていると容赦なくスルーされることも多々あります。難しい…


ちなみにタクシーは日本と同じ4人(5人?)乗りの車種ですが、乗車人数に制限はなく乗れる分だけ乗ることができます。満員電車と同じ要領です。

狭い車内に小さくなって沢山乗っているカメルーン人を見ることも多々あり、8人乗り(前後4人ずつ)なども少なくないそう。

 


▪️運転事情


首都ヤウンデは交通渋滞が多いのですが、車線の概念があまりないようで車道に隙間があればどんどん詰めていこうとするドライバーが多く、それが渋滞を助長しているような気がします。


また、信号機があるにはあるものの数が(たぶん)そんなに多くはなく、また信号機のサイズが車に乗ってるだけでも見落としてしまいそうの小ささのため、たまーに信号で止まるとその時ばかりは交通ルールの存在感を感じます。

しかし信号が赤でも御構い無しに進むことも多々あり、どういう交通ルールなのか、或いは違反しているのか今のところよくわかりません。

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逆に道がある程度流れている時、前の車を追い抜きたい場合は、車線御構い無しに追い抜けそうなポジションを探し、イケる!というタイミングでざざっと追い抜いていきます。こんな光景をどこかで見たことあるなと思ってましたが、マリオカートのそれと同じと気づきました。もう毎日がマリオカート

 

 

▪️その他


タクシーは現地の人たちも日常的に使う足のため、本当に沢山のタクシーが市内を走っています。

タクシーは車体が黄色と決まっているようで、瞬時に判別がつきます。

 

一方、ドライバーたちは思い思いに車体をデコレーションしており、カメルーンの国旗を何本か差してはためかせていたり、フロントガラスの上部にメッセージをデカデカと書いていたり、デコトラよろしく車体中をデコランプで照らしていたりなど様々。

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↑1人エレクトリカルパレードなタクシー

 


また、タクシーに限らずですが、現地を走る車の多くは中古車が流れてついてきたものと思われ、カセットテープやMDの挿入口がついているなど、レトロでとても味があります。

 

また、なぜかは知りませんが車はだいたいボロボロのベコベコです。窓が割れているのは言わずもがな、車内側のドアの鍵(窓横についている上げ下げするタイプ)が取れていたり、シートベルトそのものが撤去されていたり、外からドアを開けることができなかったり、とこちらもまた様々なバリエーションがあります。


車内で走る車の多くはトヨタ車で、丈夫で壊れにくいとして概ね評判が良いです。

しかし、トヨタが日本の会社と知っている人は半々くらいな印象。

 

 

と、こんなかんじでタクシーに毎日乗って日々生活しております。

 

移動&カメルーン到着初日

 

1月30日、日本からカメルーンに向けて移動しました。

 


経路は成田空港→韓国(経由のみ)→エチオピア(飛行機乗り換え)→ガボン(経由のみ)→カメルーン・ヌシマレン空港という長い道程です。

成田空港を出発してからのトータルの移動時間は29時間にもなったよう。(ちゃんと確認してない)

 

 

エチオピア以降飛行機の窓から見えるアフリカの町並みは全体的に茶色がかっているという印象。

道が全体的に舗装されていないために土埃が多いからでしょうか。

 


今回の移動は成田からカメルーンまで全てエチオピア航空を使用しました。

移動中にビールが機内サービスで飲めるのですが、HABESHAというエチオピアのビールが出てきてビール好きの自分は早速歓喜。おいしかった。

 

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カメルーンのヌシマレン空港に到着し、空港で調整員(※1)の方たちと合流。

協力隊隊員で共用するドミ(※2)まで移動します。

 


先輩隊員との顔合わせのあと、近所のスーパーで追加の買い出しをするとのことなので同期と2人で志願して先輩についていくことに。

 

 

カメルーンに到着して、初の買い物。どんなものがあるかという期待と、どれだけのものが揃うのかという若干の不安を持ちつつ行ってみると、想像以上に物が揃っていて驚く新隊員二人。

 


欧米的なお菓子や調味料は結構揃っていて、和食系の調味料以外の調達には困らないなという印象。

 


チーズもバーンとでかいやつの切り売りタイプで売っているし種類も多く、チーズ好きには嬉しい。(高いけど)

 


アイスもあればワインも種類が豊富。ビールもカメルーン産のビールを中心にいくつも種類がある。

 


入り口にはパン屋も併設しており、パンも普通に買えます。甘ったるそうなものばかりだけど。

 


思ってたよりもいい生活ができそうと、喜びとともにドミに帰宅。

 

 

先輩たちの手作りチーズハンバーグをいただきました。

そうして初めて蚊帳の中で寝るという体験をしながら1日目が終了しました。

 


※1 調整員とは協力隊が派遣される各国にいるJICAスタッフの方のことで、隊員は現地での活動や手続き関連などの諸々のサポートを彼らから受けながら生活していきます。

※2 ドミとはドミトリーのことで、協力隊員で共用するシェアハウスのようなもの。だいたいどこの国でもJICA現地オフィスのそばにあると思われ、即ちその国の中心エリアに位置すると思われる(ちゃんと調べてはいない)。カメルーンではJICAオフィス、ドミともに首都ヤウンデにあり、徒歩10分程度で行ける近さ。首都で隊員の会合がある時などに宿泊するなど結構自由に使えます。

出発前日

 

明日いよいよ出国してカメルーンに行きます。
田舎の村に行ってコミュニティを開発することになりそうです。


自分の人生でアフリカに2年間も住むことになるなんてちょっと前までまるで考えたこともありませんでした。

 

無職生活ぶりが板についてきてようやく胸を張って「今はニートです」と言えるくらいになってきたところで再び社会的な生活に復帰します。
カメルーンではビールを飲みながらサッカーの話をすることが最高の楽しみだそうです。
カメルーンの人たちとは仲良くなれそうです。

 

惜しまれるのはアベンジャーズの完結編とスターウォーズの新作と改元の瞬間とJリーグで生のビジャとアジアカップの決勝をリアルタイムで見れなさそうなことです。
今考えてみると既にくじけそうですが最後の力を振り絞って明日の出発のための荷造りを完結させたいと思います。